概要
今回は2017年10月11日(日本時間)にリリースされたロッキードマーチン社(LM社)のPrepar3D v4.1について記載する。
Prepar3D v4.Xの総合情報はその1を確認いただきたい。
本記事では差分情報について記載する。
※初版は2017年10月11日となる。
Prepar3D v4.1では何が変わった?
詳細のリストは、オフィシャルの情報を確認いただきたい。
筆者が注目した点について下記にピックアップして記載する。
全体としては、多数のバグフィックスや細かい改善がなされている。
毎度同じことを書くが、「FSXより安定しているものが、さらに安定している」といった状態だ。
利用している人にとっては今さらだがFSXに戻る理由はない。これに尽きるだろう。
- VR機能の任意ビューでの利用
さらに一歩進んだVR対応となっている。メニューで設定も可能になっており、3rdパーティ製の製品に頼らずとも十分なVR体験が可能だ。
- インタラクティブ・マウス・ポインタ
VR空間内でのマウス機能だ。 - 4K ヴァーチャルコックピット (VC) テクスチャ
高解像に対応した。執筆時点ではリリースされていないが、FSLabs A320XのPrepar3D v4対応版がこれにたいおうしている可能性がある。
※リリース前の画像からの推測。 - 空間内と2Dマップ上でのカスタムアイコンの表示
- コックピットレインエフェクト
対応した乗り物が必要となる。乗り物と書いたのは、現在のPrepar3Dは機体に限らず、車両や船も対応しているからだ。デフォルトの機体がいくつか対応している。 - High-Level Architecture (HLA) ネットワークインターフェイスの実装
PRO Plus版での対応となる。OpenRTIに関連した機能が実験的に実装されている。
軍用の訓練・演習システムなどでの利用が推測される - マルチプレーヤーで無線周波数とチャットウインドウを介しての通話をサポート
現状はセキュリティを考慮するとLAN内が前提となるためインターネット経由での利用はできないが、新機能が意欲的に追加されている。 - Scaleformオブジェクトのヴァーチャルコックピット(VC)内での配置と描画
SimDirectorで利用可能だ。 - 開始点のAIオブジェクトへの適用
こちらもSimDirectorで利用可能だ。 - F-16A及びF-16AMでのHMDレティクルがVR内で利用可能
- ターゲットポッド関連の機能
完全に軍用向けと言えるが、こちらも改良がされている。
サンプル程度しかないが、文字通り実際に使われている現場があるのかもしれない。 - “Reload User Object”機能
テクスチャの置き換えなどをPrepar3Dを起動したまま実施できる。リペインターには嬉しい機能のはずだ。また、直接テクスチャファイルをリアルタイムで書くこともできるのでこの機能を利用したアドオンの出現も考えられる。KDさんが下記のようにテストを行っている。
Reload User Object機能テスト動画 pic.twitter.com/25YOSEu8dc
— KD@AF doctrine (@KamaageDock) 2017年10月11日
なお今回は空港の増減はない。一部のバグフィックスだけだ。また古いコンテンツにより安定性を欠くものは、飛行や地形に関係ない場合ざっくりと削除されているものもある。「後生大事に10年以上も不安定になるものをありがたがって使うな」というメッセージと筆者は考える。
そもそもこのソフトは、訓練を目的としているのだから当然だ。
レイン・ドロップ
新機能を筆者が試した動画がこちらだ。
本機能に対応した機体は今後増えてくるだろう。
インストールについて
その1に記載した「マイナービルドのアップデートについて」を参照。また各アドオンの対応状況もこちらを参照する。
最後に
実機訓練も想定されているため、改良が多くなされている。特に古いバージョンを利用する理由がなければ、安定度も高いこのバージョンはお勧めだ。