概要
今回はLaminar Research社により開発されているX-Plane11について紹介する。
※本記事の初版は、2017年7月2日となる。
フライトシミュレータ界の動向について
現在の動向については、「FSX後継と民間機シミュレータの選択」を参照いただきたい。
X-Plane11とは?
1993年にリリースがされ、マイクロソフトのフライトシミュレータ系列のものと共に、二大巨頭の1つのシミュレータである。
2011年にX-Plane10がリリースされ、6年ぶりにリリースされたのがX-Plane11だ。
Windows、MacOS、Linuxで稼働する事、インターフェイスが日本語に対応する事も特徴と言っていいだろう。
BootCampや仮想化を利用していないMacユーザーはX-Planeのみが選択肢になる人もいるかと思う。
なお日本語インターフェイスは、アドオンが英語版であることが多く構築を始めると英語が占める割合が多くなるため、あまり利点とは言えないかもしれない。
これはPCゲーム全般に言えることだ。
別製品扱いとなるが、X-Planeにはスマートフォン版も存在する。
動画
オフィシャルの動画がこちらだ。
空力特性
X-Planeは、他シミュレータと比べて、「空力特性が良い」という話はみかけるが、筆者はその点は疑問を持っている。
例えばPrepar3Dの場合、外部から機体の位置や姿勢等をコントロール可能にため、「シミュレータそのもの特性が良い」というだけで、機体アドオンを導入した際は別な話だ。
シミュレータをバイパスして、外部からコントロールするものもある。
また、そもそもの話になるが、本当に荷重やしなりに基づく飛行特性計算がそこまで詳細に出来るのとは考えられない。
境界ぎりぎりの領域での計算がリアルタイムで、パソコンクラスで正確に綺麗にできるならば、F1チームは小さい部品の取り付け位置や角度であんなに苦労しないだろう。モータースポーツ好きな人は、納得していただけると思う。
「大まかな範囲で、データが的確にデフォルメされて投入されていれば、通常の飛行範囲でリアルっぽい」という表現が、丁度良いだろう。
大きな声で凄い凄いと騒いでしまうだけの人もいるので、あまり惑わされない方が良い。
※「ゲームセンター版ストリートファイター2が、スーパーファミコンに完全移植」という言葉を真に受けるような発言でしかない。表現が古いが。
購入
複数の方法が存在するが、代表的なものをいくつか並べてみる。
Steam版以外はスモールインストーラ形式で、実体は(恐らく)本家から取得するタイプのようだ。そのため最初のインストーラは20MB程度とかなり小さい。
- AEROSOFT版
simMarketで購入できるのがこちらだ。
ディストリビュータとしての名前表記なので、中身が特別違うわけではない。 - X-Plane本家版
- Steam版
アドオン
X-Plane11がリリースされてから数か月だが、まだ未対応のものも多い。
また10用と11用が分かれて提供されているものもあるため、買い直しになるアドオンもあるのが実態だ。FSXとPrepar3D、Prepar3Dv3とv4の関係と変わらない。
過去のアドオンを持っていて、そのままパッチ等で利用できれば御の字と考えてよいだろう。
全体
導入形態にもよるが、地域別のGlobal Sceneryが無償で提供されている。
これらは別途個別に導入を行う。適切に選択をしないと、あっという間に50GBを超えるため注意しよう。
- Africa
- Asia
- Australia
- Europe
- North America
- South America
デフォルト機体も複数用意されている。
フリーフライトも可能だ。
記事前半のコックピットは、B737のものだが、見た目は綺麗だ。
クリックできない箇所が多いが、FSXのデフォルトの物よりは良いだろう。
日本語の設定はここを選択するだけだ。
ジョイスティツクの設定は、著名な物であれば自動で認識され、ビジュアル的に表示される。筆者が所有する3つのデバイスはどれもビジュアル的に表示された。
最後に
現在は、継続してフライトシミュレータを続ける人はFSX、Prepar3D、X-Planeの3つが主だと思う。
このX-Plane11も検討の一つとしても良いだろう。
各シミュレータには、そのシミュレータにしかないアドオンも存在する。
機体の操作、プロシージャを楽しむ目的なら本体と機体アドオンだけでいいわけで、フライトシミュレータに費用をつぎ込んでいる方々からすれば大きな影響はない。別に両方利用すれば良いのではと考える。