FSX後継と民間機シミュレータの選択

概要

今回はFSXの後継製品の動向について記載する。
本記事の内容は、マイクロソフトフライトシミュレータ(MSFS2020)・FSX・Prepar3D・X-Planeといった民間機シミュレータ全体動向を記載している。
※初版は2014年となる。
※2020年8月20日 動向を反映。

民間機フライトシミュレータ界の現状について

現状は下記のようになっている。スタート時点は国内で利用者が多い「マイクロソフト フライトシミュレータX」とし、移行先の観点で記載した。

独断と偏見で選ぶシミュレータ

  • マイクロソフトフライトシミュレータ2020
    安く綺麗な環境で飛びたい方向けだ。ただし本格派の旅客機アドオンはまだ少ない。また現状はパイロットの方の正式な訓練として組み入れることはできない。
  • Prepar3D
    ハードウェアやソフトの組み合わせの前提はあるが、アメリカ連邦航空局に認定された環境となる。本職の訓練目的に最適だ。また航空機関連に限らず、陸上や海上、海底のシミュレーションプラットフォームとして利用が出来る。学術や業務での利用にも適している。また、実機と完全に同じ操作で飛行できるアドオン機体が多数リリースされている。
  • X-Plane
    こちらも前提条件はあるがアメリカ連邦航空局に認定された環境となる。同じく訓練目的に最適である。
    実機と完全に同じ操作で飛行できるアドオン機体が多数リリースされている。
  • マイクロソフトフライトシミュレータX
    古いが安い。ちょっと試したい入門に最適。

 

新生「マイクロソフト Flight Simulator 2020」とは?

FSXを開発したスタジオは2009年頃に解散しており、2020年リリースされたマイクロソフトフライトシミュレータの開発はAsobo Studioが行っている。その観点から言えば、ブランド名を再興し過去の資産を再利用しやすくした実質新規のプラットフォームである。また完全にコンシューマ向けの製品である。

「綺麗な景色を自由に飛んでみたい」という場合はこの製品がお薦めだ。当サイトでも関連製品と合わせて詳細に取り扱っている。有力な機体アドオンメーカーのいくつかはこちらのプラットフォームでもリリースすることを明示している。執筆時点ではアドオンが少ない。

 

ロッキードマーチン Prepar3Dとは?

Prepar3D v1の時点では、FSXの事業用版である”マイクロソフト ESP”とほぼ同じであった。
結果、ゲーム要素を除きほぼFSX SP2 = ESP = Prepar3D v1だ。
航空機を売る会社が訓練用として得たアセットである。その後精力的に開発が続けられおり大幅に改良されている。

2017年5月30日に64bit化されたPrepar3D V4がリリースされた。その後も継続して開発がされリリースされている。
国内ではエンスージストなフライトシミュレータファンが使用する主流と考えて良いだろう。

また2020年4月14日にはv5がリリースされた。プロフェッショナルの訓練用プラットフォームとしての位置づけがあるため、継続して機能の追加やメンテナンスが行われている。

 

考えておきたいマイクロソフトのFSX箱版

FSX箱版はSteam版に移管されたことから現在は製造していない。Steam版と箱版ではマルチプレーヤー機能等一部互換性が無い。
またFSXは既に2015年にマイクロソフトのメインストリームサポートも切れている
たかだか数千円のソフトで「無償でサポートをしないのはおかしい」と騒ぐ人もいるが、10年の継続は事業としては無茶なことだ。
※その事業コストは誰が払うのかという意味

fsnow02

FSX steam版とは?

2014年12月にリリースされたFSX steam版では大きく分けて下記のような違いがある。

  • 箱版FSXでGameSpyの契約が切れて使えなくなっていたマルチプレーヤー機能が使えるようになった。
  • VisualStudio2013で再コンパイルがなされている。
    ただしランタイムは2005のままだ。コンパイラが変わっただけである。
    これで早くなると語っている人もいるが、それはほぼない。
    新しいプリンタを購入して印刷したら、文章が読みやすい内容に変わることはないのと同じだ。多少は変わるかもしれないが、プログラムのソースが変わったとは書かれていないので、原因がコードなら変わらない。
  • マルチプレーヤはsteamのものに置き換えられた。

その他詳細はこちらだが、期待するようなことは書かれていない。
しかしFSX steam版は入門用としては価格的にも最適であるのでネガティブに考える必要はないが、今後のアップデートは無い前提となる。

 

FSXからどこへ移行すべきか

筆者はPrepar3D v2がリリースされるまで、今後はX-Planeを選択するかも?と考えていた。しかしPrepar3Dを選んだ理由は唯一つ。互換性の高さだ。
FSX用アドオンで利用できないものがあるが多くがそのまま利用できるし、追加で購入するアドオンはFSXとPrepar3Dに両方対応したライセンスを選べば移行はいつでも可能だからだ。

特にPrepar3D V5でのパフォーマンスの向上、64bit化によるメモリ空間の拡大を考えればなおさらだ。このあたりは、「FSX/P3D環境のチューニング その4 メモリ不足とは」を読んでいただきたい。

 

Flight Sim World – FSXの後継?

dovetail gamesがFSXのSteam版を販売しているが、2015年中盤に入ってFlight Simulator 2016をリリースという公式情報が発表。
2017年5月 Flight Sim World(FSW)であり、64bit版になることが続報として告知された。そんな中2018年4月後半にFSWの凍結が発表された。事実上の終了となる。FSXの直系はPrepar3Dのみが開発を継続して残る形となる。

 

X-Planeの動向

2017年3月末、約5年ぶりに新バージョンX-Plane11がリリースされた。
日本のシーナリーは少ないのでFSX/Prepar3Dよりは利用者が少ないが64bitに早期に対応し全体のパフォーマンスも良いようだ。一部機体アドオンは、リアルさでも定評がある。詳細は、「X-Plane11 その1 概要」を読んでいただきたい。

 

FlyInside Flight Simulator

2017年6月に突如公表された同ソフト。
Oculus RiftやHTC ViveをFSX/Prepar3Dで利用するためのアドオンをリリースしている事で有名なFlyinsideによるものだ。ソフトはFSXの機体データと互換性があるという。DLL等の関連モジュールは不明。
グラフィックはFSXよりは綺麗だが、サードパーティがMilvizとTFDi程度しか参加していないため、筆者は数年間は有効なプラットフォームになりえないと考える。

2018年10月現在の公式動画はこちらだ。

FSX / PREPAR3D
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。