概要
今回紹介するのは、IRIS Simulationsが2014年7月にリリースした”IRIS PRO TRAINING SERIES – PILATUS PC-9/A”だ。
同機が原型機であるT-6 テキサンIIがアメリカ海軍及び空軍に採用されている。
同T-6については同じくIRIS制作のものが標準でPrepar3Dv2に収録されているが、コックピットや性能は大分違う。
※初版は2014年10月12日となる。
※2016年12月18日 Prepar3D v3対応について記載
アドオンの内容
本製品は、FSX用とPrepar3Dv2/v3用が別々にリリースされているが、今回紹介するのは、Prepar3D用となる。多くの画像・動画はPrepar3D v2で撮られたものだ。
実際に筆者がMDESIGN のモスクワで飛行してみた動画がこちらだ。
実機もアクロバット等に使用される機体であり、パワーも非常に大きい。
プロペラ機ではあるが非常にパワフルで自由に飛行ができてしまう。
旋回性能も良好であるので、あっという間に離陸から着陸までこなせてしまう。
この機体に限っては、FSiPanelいらずとも言える。
同じようにインスブルック付近でPrepar3D v3.4で飛行した動画がこちらだ。
さて、Prepar3DではIrisのT-6 テキサンIIが標準でインストールされるのにPC-9Aは必要なのか?と疑問の思う人もいるだろう。
Prepar3Dv2のものは、恐らくは、フリーで公開されている同社のClassics Seriesが元になっており、世代が古いものとなる。
※Prepar3D上でのタイムスタンプは2012年のもの。
プロ・トレーニング・シリーズという名前からも分かる通り、本格的な訓練に使えるようにすることを目標に開発されたアドオンである。
製品紹介ページによると、実機パイロットによるテストと、実機のパフォーマンスチャートを元に作られたと書かれている。
エンジン始動等の手順、チェックリストも実機に沿ったものが使用可能だ。
設定画面
本アドオンでは設定画面は非常に少ない。
まずはパネル。搭乗者2名の表示・非表示、外部燃料タンクの装備、燃料搭載量等を本画面から設定できる。
続いてシミュレータ外からの設定画面だ。
2つしか設定項目はない。
上段のものは、物理的なジョイスティックのスロットル設定だ。
スロットルが1レバーしかない場合は、Throttle Axisを選択する。
また2スロットルでシミュレータ本体やFSUIPCで設定している場合は、Throttle 1 Axisを選択する。
下段は、スタート時の機体の状態だ。
コールド&ダークか、エンジン始動の状態か選択ができる。
2つめの無線はチャンネル設定のみなので特に説明は必要ないだろう。
おまけ~AEROSOFT ダブリン~
AEROSOFTのダブリンで飛んだ動画がこちらだ。
Prepar3D及びftx base global他との相性がばっちりである。
新しめの空港アドオンだが、もう少し世間から評価されても良い描画が綺麗なアドオンだ。
FAQ
Q: Irisの通販ページだと、Prepar3Dv2ではAcademic版でしか許可しないとページに書かれているけど?
A: SimMarketの製品ページや、EULA(製品使用許諾)には書かれていないので、少なくとも執筆時点(2016/12/18)では、法的根拠が無いと考える。
ただしEULAは、エンドユーザーである自分自身で読解の上の自己判断で同意する事。
※Irisでの直販はアカデミックのみで、各販社は全てOKという商流上の取り決めの場合もありえる。またIrisの製品ページには書かれていない。
一例だが、2016年12月18日時点では、下記のように筆者は読んだ。
学術目的のみと赤枠内に書かれているが、正式なライセンスはサイト内と青枠に書かれている。
特に学術目的の記載はないと判断した。あえて言うならば、(おそらくFAAなどの)認証された訓練での使用は許可されない。
そしてこのEULAは、全てのプラットフォームのPC-9Aが対象となっている。
Q: エンジン始動の状態で開始しても、すぐにエンジンが停止してしまう。
A: 筆者の環境でも発生する現象なのだが、Ctrl+Eでエンジンを再始動することにしている。
Q: Prepar3D v3にしてから動かなくなった。
A: 最新版をダウンロードすれば、対応している。simMarketで購入している場合は最新版をダウンロードすれば良い。