概要
今回紹介するのは、“Dovetail Games Flight School”だ。
※本記事初版は2016年5月26日となる。
※2016年5月27日 一部加筆。
主な機能
本ソフトでは下記のような機能がある。
- 2機のハイパフォーマンスな練習機”が付属
Piper PA-18 Super CubとPiper PA-28 Cherokeeが付属する。
なお、早期予約をしていた人はDiamond DA42がさらに追加される。 - あなたの進捗に合わせたユニークなパイロット・プロファイル
- 基本的なLAPL(Light Aircraft Pilot’s Licence)とPPL(Private Pilot Licence)、そして夜間飛行を含む15の楽しく没入できるレッスン
- 9つのチャレンジングなミッション
- フリーフライトモード
- DirectX11に対応
- 64bit対応(64bitOSのみサポート)
ソフト名の通り、基本的に初心者向けの訓練ソフトだ。
全体の流れ
まずはプロファイルの作成から始まる。
名前と国を選ぶ程度だ。ただし日本を選んでも執筆時点では日本語になるわけではない。
次にホームエアポートを決める。日本を選んだ場合は羽田がデフォルトで選択されている。
拡大すると、ほぼFSXの空港が含まれていることが分かる。
空港が決定すると、ホーム画面になる。
このメニューは4つのみだ。左からトレーニング、ミッション、フリーフライト、設定となる。
設定はというと、一番気になるのはデバイス系だろう。
リリース時点ではシンプルすぎる内容となっている。
FSXで複数のデバイスを接続して飛んでいる人には満足できないかもしれない。
あくまでFLight Schoolというソフトで閉じてしまっている一例だ。
フライト・トレーニング
空港はアメリカとイギリスの2か所の空港を選択できる。
後述の世界中の空港と違い、ここの2か所周辺は(おそらくはOrbxのデータで)きれいになっている。
と言いたいところだが、少しマシな程度だ。
訓練はFSXと比べると、大分分かりやすくなっていてインタラクティブだ。
フリーフライト
続いてフリーフライト。最初に断っておこう。
FSXにアドオンを入れていたり、Prepar3Dを持っている場合はこのフリーフライトは使わないだろう。
理由は単純にこれ以上拡張性が無いからである。
まずは機体を選ぶ。
それから飛び立つ空港と降りる空港を選ぶことになる。
簡易的なプランナーが付属しているのだ。
Flight School Deep Dive
スタッフロールを見ると、Orbx Simulation Systems、IRISなどのFSXアドオンメーカーの名前が入っている。
ORBXはFlight Schoolのテクスチャ等に採用されているようだ。
ここまでくると分かってしまうが、本ソフトウェアはFSXの改造版で機能を限定したものである。
64bit対応とはどういうことか?
本ソフトウェアは64bit版のWindows7/8.1/10を動作環境としている。では実際はどうか?
起動している状態でタスクを見ると、(32ビット)の表記が無い。これは実行ファイルが64bit OS上で、64bitのプロセスとして稼働していることを指す。一番大きな違いは、最大メモリ使用量だろう。
アプリケーションの作りにもよるが、OSから見た制限値としては1プロセス4GBの制限はない。
論理上は16TBまでだが、実質無制限だ。
まんまFSX その1
時間の選択の画面の画像は、FSXやPrepar3Dと全く同じものをカットして使っている。
まんまFSX その2
フォルダ構成やファイルそのものがFSXとなっている。
まんまFSX その3
「富士山静岡空港」等が含まれていない。空港のデータそのものは基本的にFSXと同じになっている。
言い方を変えれば、フリーフライトはおまけである。
まんまFSX その4
インターフェイスは新しくなっているが、空港の建物やAutogenの建物はFSXだ。
このようなメニューも同様だ。Autodesk社のScaleformで製作している。
Prepar3Dも同じScaleformを現在は利用しているが、内容は全く異なる。たまたま同じものを採用しただけに見える。
まんまFSX その5
スタッフロールを見ると、このような記述がある。
“Vector Data for Japan provided by PASCO Fresh Map ©2004PASCO ©1990-2004INCREMENTP.”
日本のベクターデータが入っていると思うかもしれないが、FSXのクレジットと同じものだ。
データも古い。
まんまFSX その6
本ソフトで使われていないFSXデータまでそのまま入っている。例えば、マルチプレーヤーのものだ。
まんまではないFSX その1
では、飛行機を入れたらどうなるだろうか?
DinoのF-14を入れてみたが機体選択画面には表れない。
ここは仕様が変わったか、将来の機体課金のための布石なのか分からない。
まんまではないFSX その2
ではシーナリーはどうだろうか?
Scenery.CFGは用意されている。
このファイルを1行書き換え、FSXのアドオン空港を読み込んでみたが、筆者の環境では試した1つは読み込まれずにフライトスクールごと落ちてしまった。
最後に
本製品はフライトシミュレータの入門には良い。しかし既に何かしらで飛行している人にとっては物足りなく終わってしまうように思える。
本製品がここから先に発売されるFlight Simulator 2016のプレビュー版となるのか、それとも全く異なるものを作るのか分からない。
もしFlight Simulator2016の元になるのであれば、機体などのデータを見ていると互換性や課金制への不安が残る。
Dovetail Gamesは過去にはトレインシミュレータの件もあるので、今後の情報に注目したいところだ。
ZEPHYRさん、こんにちは、記憶が正しかったら、初書き込みになります。FSXにはじまり、現在はP3Dを利用しています。これからもよろしくです。
バーチャルフライトで、ずっと追い求めていた「地上のリアルさ」が、orbx(FTXシリーズ)でかなり向上し、一時はそれでかなり満足できていたのですが、自分のPCでは設定を上げるとPCに負荷がかかりすぎてNGなので、ここ数カ月は、DGFS(Dovetail Games Flight School 勝手に略してます><;)のリリースを指折り数えて待ってました。
そして先日、解禁日を迎え、早速インストールし、とりあえず設定を済ませ、PA-28でニース空港からトゥールーズまで飛んでみましたが、地上のリアルさだけなら、DGFSが一番でした!山肌や木々の表現、海岸沿いに切り立った岩山などはもちろん、建物も、良い感じに立ち並べられ、リアルさを醸し出してくれてます。(実際には現地を知らないので、このような風景が実際にあるかは不明ですが、雰囲気だけは十分すぎるぐらい味わえました。) とうとうここまで来たか、という感じで感動しっぱなしでした。
ただ、まだSaitekのラジオパネルなどには対応していない様子なので、その点が物足りないというか、不便ですが、今後、徐々に対応していくのを期待して待とうと思います。
一点だけ、ラダーペダルでトゥブレーキでブレーキが掛かりはしますが、その後、リリースというか、トゥブレーキを離してもブレーキがかかったままになり、いちいち他に割り当てたボタンでブレーキ解除しています。これが、結構面倒というか、P3D、FSXには無縁の問題だったので、何か設定方法がありそうですが、見いだせずにいます。ZEPHYRさんはこの辺の設定はクリアされてますか?もし問題なく設定できていれば、ご伝授いただけると幸いです。
ハックフィンさんどうもです。
うちだと特に特別なことはせずにトゥブレーキは解除されています。現在はP3D側のアナログ軸設定は使わずにFSUIPCを用いているので、特にはまってないだけかもしれません。
FSUIPCで制御すれば良いのですね、と言いつつ、FSUIPCは苦手意識がある私ですw
それも含めていじってみますね。早速の回答ありがとうございました!